同じ平野駅と名乗っていてもJR大和路線のそれとはかなり離れている。昭和55(1980)年、地下鉄谷町線の延伸開通時からこの駅があり、従来あった南海平野線は廃止。古くからの環濠都市「平野郷」として栄えていた「平野本町」にはJRよりもこちらが近い。それに平野区役所なども近いのでここが平野区の中心地域だと考えて問題ない。文教地区感は皆無だが、一応ながら大阪教育大学附属平野小・中学校がある。
歴史・街のうんちく
鋭意制作中
街のツッコミどころ
南海平野駅跡地/昭和55(1980)年まであった「南海平野線」は阪堺線(恵美須町)・上町線(天王寺駅前)が合流する現在の谷町線阿倍野駅前から当地に至る路線だった。つまり“チンチン電車”だったわけだが、大阪市内の人口急増によって地下鉄整備の必要性が高まってきたため今のような形になった。南海平野線平野駅は現在よりも“平野郷”の中心に近いところにあった事が分かるが、今となっては相当寂れている。駅の跡地付近は遊歩道である。
平野本町通商店街/愛称「サンアレイ」。旧南海平野駅から東側に伸びるアーケード街。かつては駅前一等地で、平野郷の中心的商店街でもあった場所だが今では鄙びた佇まいのレトロな空間としか言いようのない土着商店街に落ち着いている。アーケード街の東側は「平野中央本通商店街」と連結しており、二つの商店街のアーケードを合わせると総延長350メートル程になる。
全興寺/平野中央本通商店街の途中に山門を構える地元の古刹。高野山真言宗の寺院であり16世紀に創建された歴史のあるお寺さんだが、対外的には「B級スポット」「珍寺」扱いされている。その理由が境内にある「地獄堂」なのだが、その他にも街の歴史や魅力を伝えるべく地元有志によって「町ぐるみ博物館」と題したミニ博物館が区内各所にあるうち、「小さな駄菓子屋さん博物館」や「平野の音の博物館」といったものがこの境内にはある。
公共交通機関でのアクセス
地下鉄谷町線 平野駅/JR大和路線 平野駅