終戦直後にあった在日朝鮮人などによる騒乱「吹田事件」で知られる広大な吹田操車場の跡地が再開発され、何やら「健都」などと珍妙なネーミングの街が爆誕した地域。操車場跡地があるせいで駅前の街並みは南北に分断されているが、その北側には再開発で移転してきた国立循環器病研究センター、市立吹田市民病院など、大型分譲マンションが連なり、南側には大阪学院大学のキャンパス等がある他、阪急京都線正雀駅にも近い。
歴史・街のうんちく
駅名は「岸辺」、地名は「岸部」の謎。元々は「吉志部村」と称していたものが明治時代の町村制施行で「三島郡岸部村」となる。その一方で駅名だけ“辺”なのは何故か、その理由は岸辺駅開業時に国鉄の独断で“読み間違えのない表記”にと“部”ではなく“辺”の字が充てられたのが有力だそうだ。なお、岸部北四丁目には「吉志部神社」がある。
街のみどころ


岸辺駅前のバラック呑み屋街/岸辺駅南口に通ずる線路沿いの車道の一部にいかにも“戦後のドサクサ”と言わんばかりのバラック呑み屋街が残っていた。かつては「吹田事件」も起きていたような土地の因縁も感じられる場所だったが2017年の時点で既に廃墟同然の状態となっていて、その後取り壊された。

健都レールサイド公園/岸辺駅前のだだっ広い操車場跡地が再開発されて真新しい図書館と公園が2020年11月にオープン、岸部地域の新名所と化している。この向かいの地域は古い地名で「光明町」と言い、昭和の時代には“三暴力事件”だとか何だとか色々と陰鬱な歴史もあったものだが、見事にイメチェンを果たしたようで何よりだ。

ローレルスクエア健都/岸辺の再開発エリア「健都」のうち北側、摂津市千里丘新町に建設された近鉄不動産の大型分譲マンション群。中古で4000~5000万円台だが、大阪駅からたった4駅11分で来られる岸辺駅徒歩圏でこの値段は割安感が強い。一周回って“北摂”では穴場中の穴場かも知れませんよ。
出身有名人
8.6秒バズーカー/持ちネタの「ラッスンゴレライ」で“反日芸人”扱いされていることでお馴染み、吉本NSC出身コンビ。はまやねん、タナカシングル、いずれも吹田市立第二中学校の同級生。もはや“消えた芸人”扱いされているが、今も一応活動は続けているらしい。
公共交通機関でのアクセス
JR京都線 岸辺駅/阪急京都線 正雀駅
当駅最寄りの施設
- 国立循環器病研究センター、市立吹田市民病院
- 大阪学院大学
- 阪急電鉄正雀工場