大阪市浪速区大阪市西成区

新今宮

大阪市浪速区

日本最大級の日雇い労働者の街「釜ヶ崎」(あいりん地区)が駅の南側一帯に広がる、大阪を代表するDEEPゾーンとして知られる街。関西空港から南海電車で直接来られることや市内観光の利便性の高さもあって近年まで外国人観光客向けの安宿が従来のドヤに紛れて増殖していたがコロナ禍で“崩壊”。それでも星野リゾートが新しいホテルを開業させようとしている。JR大阪環状線・大和路線の新今宮駅、南海線新今宮駅、地下鉄御堂筋線・堺筋線動物園前駅などが近接している。

歴史・街のうんちく

明治時代の内国勧業博覧会を契機に今の日本橋筋付近にあった「長町スラム」が風紀上の理由でクリアランスされ、大阪市内で営業できなくなった木賃宿と長町スラム住民の移転先となったのが、この当時大阪市外の「西成郡今宮村」だった当地。これが労働者の街「釜ヶ崎」の始まりとされる。

街のツッコミどころ

長年ドヤ街釜ヶ崎のランドマークだった、通称「あいりんセンター」

あいりん労働福祉センター/新今宮駅前の一等地にそびえる、ドヤ街釜ヶ崎のランドマーク的施設。上層階は「市営萩之茶屋住宅」になっている他、日雇い労働者に職業を斡旋する「あいりん公共職業安定所」や「大阪社会医療センター付属病院」などが入っていたが、昭和45(1970)年に建設された建物の老朽化を理由に建て替えが予定されており職業安定所は向かいの南海線高架下に仮移転。一部ホームレスや活動家が敷地を占拠して抗議の看板を掲げるなどしている。

スーパー玉出の店内と一体化しているマンション。24時間営業でいつでも安心
【ド派手看板】大阪超ローカル「激安スーパー玉出」がどれだけ凄いのか説明する
2016年1月13日朝の「日刊スポーツ」(関西版)の一面に突如躍り出た「SMAP解散」の大見出しと共に何故か「スーパー玉出」の広告が掲載されていてネット上で大騒ぎになっている。 その事でネット上のニュースサイトやバイラルメディア各位がアクセ
スーパー玉出新今宮店
大阪西成が誇る激安スーパー玉出の系列店。南海新今宮駅西側すぐの場所にあり釜ヶ崎で暮らす労働者や生活保護受給者の貴重な食料調達場所として昼夜問わず繁盛している。このスーパー玉出の店舗の上は福祉マンション「ペントハウス」になっており暮らしている

スーパー玉出新今宮店/とりわけ釜ヶ崎エリアで多数店舗を構える貧民の味方「スーパー玉出」。特にこの新今宮店は上層階がワンルームマンションになっていて、その玄関口がスーパーの店内にあるエレベーターになっている。世にも珍しい“スーパーを通らないと入れないマンション”なわけだが、逆に言えば24時間営業の店舗で常に人の目もあるし安心して暮らせる物件なのかも知れない。保証金ゼロ、生活保護受給者大歓迎。

星野リゾートと大隅アパートの対比がなんとも言えませんけれども

OMO7大阪/新今宮駅のすぐ北側の一画、長年空き地のまま放置されてきたところで、近所の釜ヶ崎で暴動が起きると警察の機動隊の車両が大量に待機する光景も見られた。そこが急に開発されて「星野リゾート」のホテルに生まれ変わるというのだから世の中何が起こるか分かったものではない。2022年4月22日オープンだそうです。

地域のスラムな歴史の生き証人だった「大阪市立馬渕生活館」
【大阪スラム遺産】釜ヶ崎ドヤ街に隣接する浪速区恵美須西にあった特殊市営住宅「大阪市立馬淵生活館」
近年、都心回帰とやらでタワーマンションが増えたりして富裕層の割合が高くなってきているとは言うが、それでも大阪市は「貧民の首都」である。生活保護率は全国平均の3倍(49.5パーミル/2020年)、東京都23区中、大阪市同様に公営住宅がやたらめ

大阪市立馬渕生活館/浪速区恵美須西三丁目。昭和37(1962)年、新今宮駅周辺の再開発にあたって不法占拠住民によるスラムが火災に遭った事を契機に「一時宿泊施設」として建設されたもの。しかし実際は40年以上も「市営住宅」同様に機能し、住民の多くは長年生活を続けていた。2010年3月で住民全員が退去し施設が閉鎖されたが、2018年に解体が完了するまで廃墟同然の姿を晒していた。

公共交通機関でのアクセス

JR大阪環状線・大和路線 新今宮駅/南海本線・高野線 新今宮駅/阪堺電気軌道 新今宮駅前停留所/地下鉄御堂筋線・堺筋線 動物園前駅

近隣エリア

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