「天六」の略称で呼ばれる事の多い、日本一長いアーケード街「天神橋筋商店街」の最北端。地下鉄谷町線と堺筋線の駅があり、ここから堺筋線が阪急千里線に乗り入れている。かつて谷町線の建設工事中に起きたガス爆発事故で大勢の死人を出した事もある。都島通を挟んだ北側は旧大淀区に属するエリア。華やかな商店街とは対照的に地味な下町風景が連なる。
歴史・街のうんちく
街のツッコミどころ
大阪くらしの今昔館/“大阪市立住まいのミュージアム”と称している通り、ここは大阪市の運営で昔の大阪の街並みを実物大で再現したジオラマや市営住宅のミニチュアなどが展示された施設となっている。戦後に一時期存在していた、廃バスを住宅に転用した「城北バス住宅」のミニチュアもここで見られる。この建物には他にも大阪市内の市営住宅を管理する「大阪市住宅供給公社」が入っている。
天六ガス爆発事故慰霊碑/北区国分寺一丁目、国分寺公園内の片隅にひっそり鎮座する慰霊碑は昭和45(1970)年4月8日に起きた「天六ガス爆発事故」の犠牲者を弔うものである。大阪万博で好景気の真っ只中にあった当地で突貫工事で進められていた谷町線の延伸工事中に起きたガス爆発事故で79人が犠牲になっている。
天神橋七・八丁目/天神橋筋商店街は「六丁目」までと思いこんでいるネイティブ大阪人も多いらしいが、実は七丁目と八丁目がある。アーケードも途切れており、もはや商店街と呼ぶのもどうだかといった佇まいだが、一応ながら淀川の手前まで「天神橋」があるのだ。ちなみに元は大淀区でした。
樋之口町バラック村/北区樋之口町の大川沿いの河川用地が一部不法占拠されて建設業者の飯場だとか住居になっている。所謂“戦後のドサクサ”の産物だが、当地に関しては殆ど立ち退き済みである一方でまだ生活している住民がいるらしく解体に着手できない模様。隣接地には高級タワマンがそびえており、その対比がエグい。
長柄/昭和の時代までは不良住宅が乱立するスラム地帯だったとされる一帯。今でもその名残りとして入り組んだ狭い路地に狭小家屋が密集する一画が見られる。街の中央には広大な墓地と斎場があり、隣接地には浮浪者・生活困窮者を受け入れていた「旧大淀寮」もあった。また長柄東は大部分が高層団地となっているが、毛馬橋のたもとにはかつて不法占拠スラムが存在していた。
公共交通機関でのアクセス
地下鉄谷町線・堺筋線 天神橋筋六丁目駅
当駅最寄りの施設
- 天神橋筋商店街(5、6丁目)
- 大阪市設北霊園、大阪市立北斎場
- URさざなみプラザ、大阪市営長柄東住宅
- 真言宗国分寺(攝津国分寺)